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医療機器処分にまつわる法律

医療機器は適正な処分をしなければ、あなたが罰せられる
可能性がある

医療機器を処分するにあたっては廃棄物処理法に則って適法に処分をしなければなりません。不要物の中でも、事業系の一般廃棄物に分類されるものもありますが、医療機器は産業廃棄物に該当します。

特に特別管理産業廃棄物は最終処分までの処理が正しく行われていなくてはならず、その責任は専門業者だけでなく処分を依頼した側にも及んでしまいます。

こうした医療機器に関する廃棄物処理法の違反事例は毎年のように発生しているため、知らなかったでは済みません。このページでは、排出事業者責任や違反事例、罰則などについて解説していきます。

医療機関の排出事業者責任

特別管理産業廃棄物管理責任者という資格要件を満たす医師がいない状態で閉院するとなると、医療機器の廃棄物処理についての知識がないまま処分を依頼することになりかねません。

医療機器の処分では、医療機関に排出事業者としての法的責任があります。医師がいない医療機関でも、医療機器の処分においては排出事業者責任があり、業者任せでトラブルが起きたときは罰せられる可能性が高いです。

後々のトラブルを避けるためにも信頼できる処分業者に依頼しましょう。

医療機器の撤去及び処分にかかわる法律

廃棄物の処理及び清掃に関する法律など

順守すべき関係法令として、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」が挙げられます。
この法律は昭和45年12月25日に環境省が公布したものであり、廃棄物処理法や廃掃法と呼ばれています。内容は多岐にわたりますが、廃棄物の定義から処理を行う際の責任の所在、処理方法などの詳細が示されています。

また、同法律以外にも「廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル」や「感染性廃棄物処理指針」、「ダイオキシン類発生抑制対策のための産業廃棄物焼却自主基準」など、順守すべきものは複数あります。

環境省はWDSガイドラインの活用を推奨

医療機器の撤去では産業廃棄物処理業者へ処理委託をすることがほとんどと考えられます。そこで大切なのが、処理委託をする医療機器に関する情報を排出事業者から産業廃棄物処理業者へ正確に伝えること。

そこで環境省はWDSガイドライン(Waste Data Sheetガイドライン)を作成。処理委託をする廃棄物に関する情報を排出事業者が産業廃棄物処理業者へ正確に伝えられるようにしています。
WDSガイドラインは廃棄物の処理過程における事故の防止、環境に配慮した適正な処理を目的につくられています。廃棄物処理の委託契約書の補足資料としても使用できるため、WDSガイドラインを活用することをおすすめします。

産業廃棄物管理票制度とは

産業廃棄物管理票制度とはいわゆるマニフェスト制度のこと。処理委託をした産業廃棄物が処理業者によって適切に最後まで処分されるよう、排出事業者自らが処理の流れを把握することを目的としています。
処理を委託する際に排出事業者がマニフェストを処理業者に交付し、すべての処理が終了した際に処理業者が排出事業者に終了の旨を記載したマニフェストの写しを送付します。

マニフェスト制度の順守は排出事業者の義務のため、マニフェストを使用しなければ罰則の対象になります。なお、マニフェストは紙マニフェストと電子マニフェストから選択可能です。

参照元:環境省HP「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」(https://www.env.go.jp/recycle/waste/laws.html)

参照元:【PDF】環境省「廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル」(http://www.env.go.jp/recycle/misc/kansen-manual1.pdf)

参照元:環境省HP「廃棄物等の処理」(https://www.env.go.jp/recycle/waste/index.html)

参照元:公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)「マニフェスト制度とは」(https://www.jwnet.or.jp/jwnet/about/system/index.html)

医療機関が罰せられる例

業者に委託した医療機関が、責任を問われる例としては以下が挙げられます。

参照元:日本医師会(PDF)(https://www.med.or.jp/doctor/haiki/pamphlet_itaku.pdf)
※2021年4月3日現在

処分業務を依頼する側が一般的な発注業務をわかっていれば、ある程度リスク回避はできるでしょう。

ただし、これもごく一例であり、他にも医療機関あるいは処分依頼者が排出事業者責任を問われるケースはあります。専門業者を選ぶとき、排出事業者責任についてきちんと確認した上で委託契約を締結するのが基本です。

医療機器の不適切な処理による罰則

医療機器を不適切に処分すると以下のような罰則に処せられる可能性があります。

不法投棄、不法焼却(いずれも未遂罪を含む)

5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金、又はこの併科(※法人は、1億円以下の罰金)

無許可業者への委託禁止違反、措置命令違反、施設無許可設置
(医療機関内に処理施設を設置の場合)

5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金、又はこの併科(※法人も同様の罰金)

委託基準違反、再委託基準違反、改善命令違反

3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はこの併科(※法人も同様の罰金)

マニフェスト不交付・未記載・虚偽記載 マニフェスト保存義務違反、
マニフェスト未受領時等の適正措置義務違反

6カ月以下の懲役、又は50万円以下の罰金(※法人も同様の罰金)

帳簿記載・保存等義務違反、特別管理産業廃棄物管理責任者設置義務違反、報告義務違反、立入検査拒否・妨害

30万円以下の罰金 (※法人も同様の罰金)

参照元:日本医師会(PDF)(https://www.med.or.jp/doctor/haiki/pamphlet_itaku.pdf)
※2021年4月3日現在

意図せず違法行為を犯さないよう、十分注意して信頼できる専門業者に依頼しましょう。

撤去・処分業者に依頼するときは、「信頼性」を大事に!

医療機器を処分する際は細かい規定や罰則もあり、特別管理産業廃棄物管理責任者の資格有無にかかわらず、対応が難しいと言えます。そのため、専門業者に依頼するのが得策です。

撤去・処分業者に依頼するにしても、実際は産業廃棄物業者と提携していて、「依頼者→撤去・処分業者→産業廃棄物業者」という流れになります。撤去・処分業者自体が処分をするわけではありません。

従って、医療機器の撤去・処分は実績が豊富な専門業者を見つけて、提携する産業廃棄物業者についてもこと細かにヒアリングすることが重要です。

医療機器処分業者の選び方を
詳しく見てみる

残置物の総撤去事例_2
引用元HP:タケメディカル公式HP
https://takemedical.net/

医院の数だけ、最適な撤去方法は変わる

医療機器の撤去は、病院それぞれに固有の事情があり、柔軟な対応ができる業者を選びたいと思うことでしょう。
ここでは、医療機器専門の撤去業者がHP上に掲載している撤去事例をまとめて紹介していきます。

医療機器撤去の
事例を見てみる

状況別にみる医療機器撤去
事例とおすすめの撤去業者

当サイトでは医療機器撤去の専門業者を調べて、依頼事例ではそれぞれの医院の状況に合わせたケースをピックアップ。事例ごとにまとめているので、そちらも参考にご覧ください。